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石橋湛山賞 受賞の挨拶
石橋湛山賞石橋湛山賞
第26回受賞:藤原帰一教授第26回受賞:藤原帰一教授
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#  「石橋湛山賞」をいただき心から感謝しています。 日本の思想の中で石橋湛山に学ぶことは大きな意味がある訳ですが、 私がその末裔に連なるのは少しおこがましい気持ちです。

  実は私の人生には最初から、石橋湛山あるいは東洋経済新報社の影響がありました。 私の母方の祖母は三浦銕太郎(東洋経済第4代主幹、1874〜1972年)の姪にあたり、三浦翁は私から見て「大々叔父」です。「帰一」も三浦翁が下さった。 私が生まれた1956(昭和31)年、日本の国連加盟が実現し戦前来の孤立から脱却する。 ソ連でスターリン批判が行われ「雪解け」がいわれます。そこで三浦翁は宿願の「世界が一つになる」と考えた訳です。 その後30以上冷戦は続くのですが、この重すぎる名前を堂々と付けてしまった。すでに82歳だったジャーナリストの気概だと思われます

 私がこの重い名前に応える志を持っているとは思えませんが、学ぶべきものはいくつかある。 例えば資本主義・市場経済に対する心からの信頼――これは石橋翁、三浦翁を貫いた精神だと思います。 また国際関係は権力闘争の世界、戦争と平和の世界ですが、しかしそこには最低限のルールが実はある。 このような国際関係に対する理解も、戦前の東洋経済新報社に集まった人々――石橋湛山・三浦銕太郎の二人だけではないと思いますが、強く信じたことなのです。

 この『平和のリアリズム』は、その思想にかなったものではとてもありませんが、その、資本主義を信じ、また国際政治という制度を信じるということは、 単に商売をするとか、戦さをするということとは、ちょっと違ったものがある。 そのような観念を、これからも研究の中で、また教育の中で、ぜひ生かしていきたいと思います。 その意味で、この賞をいただきましたことを、あらためて心から厚く御礼申し上げるしだいです。


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